漫画探訪4 アンパンマン分析4 「フランケンシュタイン」も原点

 原作者にあんパン体験があり、スーパーマンも念頭にあったと言いましたが、パンに命を与えるという発想自体は、彼が中学校時代に見た映画「フランケンシュタイン」から得たと言います。死んだものにフランケンシュタイン博士が命を与えるという内容に作者は強いインパクトを受け、それがアンパンマンという形となって現れたのです。フランケンシュタイン博士に当たるのが、「アンパンマン」ではジャムおじさんであり、ジャムおじさんはアンパンマン号を作ることもする科学者なのです。鉄腕アトムで言えば、お茶の水博士的な存在です。鉄腕アトムを作ったのは天馬博士ですが、お茶の水博士が育ての親に当たり、アトムを修理するのは博士の仕事です。
 パンを主役にしているのは日本の米文化が西洋のパン文化に侵食されている現われではないかということをわざわざレポートにして書いてきてくれた生徒がいました。なかなか鋭い指摘です。あんパンが日本独自のものだと言ってもパンに変わりはなく、アンパンマンを主役にしているところは、西洋文化の影響大なりと言えます。天丼マンおむすびマンなどのご飯のキャラクターも出てきますが、後から作られたもので、脇役的な存在です。作者の原体験があるとは言え、明治以降の西洋化の流れはとどまることなく、軍国主義時代にその揺り戻しはあったものの、今もその流れは続いています。「アンパンマン」にも、その傾向は現れていると見ることができます。
 正義の味方として、アンパンマン、カレーパンマン、しょくぱんまんの三人が登場して協力するというのは、毛利元就の「三本の矢」の教えの影響があるのかもしれません。すなわち、矢が一本だとすぐ折れるが、三本束ねると容易に折れないように三人の息子が協力して毛利家を守っていくように言い聞かせたという話です。もっとも、この話はフィクションであることが今でははっきりしていますが。「アンパンマン」も三人登場させることによって、一致団結する必要性を説いているのでしょう。
 この三人のうち、カレーパンマンは作者には馴染みが薄かったかもしれません。作者の子供の頃はカレーパンはなかったと思われるからです。太平洋戦争前に、あんパンだけでなく、ジャムパン、クリームパン、チョコレートパンもあったそうですが、メロンパンはなかったということです。メロンパンナちゃんも随分後から作られたキャラクターであり、子供たちの要望が強かったからでしょう。少なくとも、うちの娘が小さい頃はまだ登場していませんでした。 

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この記事へのコメント

YOSIX
2007年06月24日 21:26
又きてしまいました~(笑)
今日は相互リンクをお願いにあがりました。
勝手ですがうちのHPにリンクを貼らせていただきました。
http://www.geocities.jp/yosix3416/
できれば相互リンクしてください。
よろしくお願いします。
石田世一
2007年06月26日 23:04
相互リンクをしようとしたのですが、ホームページとブログの間では難しいようです。取り合えず、「PLANET PIONEER」をお気に入りに加えさせてもらいました。時々見に行きます。ロマンがあっていいですねえ。ちなみに、石田三成のホームページを作成しておられる方は、宇宙開発の仕事をしておられます。

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