映画探訪25 亡きジュリアーノ・ジェンマさんのマカロニ・ウェスタン「怒りの荒野」「星空の用心棒」

 先月、ジュリアーノ・ジェンマさんが亡くなったという訃報に接して、深い悲しみを覚えました。
 ジュリアーノ・ジェンマさんは好きな外国の映画俳優の一人でした。高校生から大学の時に、彼の主演するマカロニ・ウェスタンはテレビか映画館で大半見ました。映画館と云っても、小遣いはわずかでしたから、2本立ての安い映画館を利用しました。大阪にはキタの大毎地下劇場やミナミの戎橋会館という、2本立ての映画を安価な料金で見ることができる映画館がありました。
 最初にジュリアーノ・ジェンマさんのもので見たのは、「怒りの荒野」という映画作品で、淀川長治氏が解説するテレビの「日曜洋画劇場」でした。すでにカラーテレビは売り出されていましたが、わが家はまだ白黒テレビしかありませんでした。そう云えば、イタリア製西部劇を外国では「スパゲティ・ウェスタン」と言っていたのを、日本で「マカロニ・ウェスタン」という言い方に替えたのは、淀川氏でした。
 「怒りの荒野」の主演は、むしろタルビー役のリー・ヴァン・クリーフさんの方であり、苦み走った彼もまた魅力がありました。ジュリアーノ・ジェンマさんはスマートで颯爽としたガンさばきやアクション(彼は体操選手出身であり、運動神経抜群でした)が見応えがありました。もっとも、この映画のスコットは、最初は町の人々に苛められ、ガンのことも知らないという設定ですが、ガンマンのタルビーに救われ、彼にガンの手ほどきを受けることになります。その時、スコットはタルビーからガンマンの心得十ヶ条を教えてもらいます。「決して人を信用するな」とか「銃と標的の間には立つな」といったようなものであり、いちいちその言葉をタルビーが口にし、スコットはその心得を学んで次第にガンマンとしての腕を上げていきます。しかし、タルビーが悪行を重ねるに及んで、皮肉なことに、スコットはガンの師匠のタルビーと対決し、その心得をいちいちタルビーに言い返していくことになります。このあたりの展開が絶妙で、その世界にのめり込み、最後は深い余韻が残りました。
 私がジュリアーノ・ジェンマさん主演の「マカロニ・ウェスタン」で録画して現在所持しているのは、「星空の用心棒」だけですが、「星空」というのはラストシーンの種明かしになっています。最後、敵が3人いるのに、主人公の銃には弾が2発しか残っていず、悪者のボスをどうやって倒すのかが見ものでした。
 映画のパンフレットで、ジュリアーノ・ジェンマさん出演のもので持っているのは、「荒野の大活劇」と「ザ・ビッグマン」ですが、後者はイタリア製映画であるものの、ウェスタンではありませんでした。カーク・ダグラスと共演しています。「荒野の大活劇」のパンフレットの中には、当時の日本のファン雑誌の人気投票で、スティーブ・マックウィーン、アラン・ドロンに次いで第3位だと記されています。彼らもまた好きな俳優でしたが、特にスティーブ・マックウィーンの早過ぎる死去には今でも残念な気がしてなりません。

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