大河ドラマ探訪332 「花燃ゆ」23 萩城城下町碑・桜田門外の変、龍馬と玄瑞の対面の場面は描かれず

画像
写真は萩城城下町碑を3月19日に撮ったものです。江戸屋横丁の北の角にあり、南に木戸孝允旧宅、青木周弼旧宅(その時は修理中)、金毘羅社があります。すぐ西の伊勢屋横丁、さらに西の菊屋横丁(高杉晋作旧宅、田中義一旧宅などが面している通り)があり、このあたりが萩城城下町の範囲です。
 今回、世界遺産として「明治日本の産業革命遺産」が登録される運びになりましたが、萩関連施設の中に、萩城城下町や松下村塾も入っています。登録が正式に決定すれば、地元の人の喜びはいかばかりでしょうか。
 大河ドラマ「花燃ゆ」第19回の最初の方で、まず歴史的大事件であった桜田門外の変が、井伊直弼の登城前の姿が示された後、銃の音と語りだけで済まされていたのには失望しました。前回、松陰と直弼の対決を描いただけに、直弼の殺される場面がないのはなんとも味気ないですし、ドラマとしても盛り上がりに欠けました。大物俳優で正義の味方役が専らだった高橋英樹さんが殺される姿は描かないという取り決めがあったのかどうかは知りませんが、劇的なこういう場面を描かないのは盛り上がりに欠けます。
 最後の方で、坂本龍馬が久坂玄瑞を訪ねてくる場面がありましたが、二人の対面を描くことはなく、文が龍馬を怪しい人物と間違えて棒でたたくという奇妙な出会いを持ってきて、それをきっかけにして二人が会話をするという場面になっていました。文がヒロインですから、仕方ない面はあるとは云え、龍馬と玄瑞の対面の場は是非とも欲しかったところです。むろん、玄瑞が後で文に、龍馬とのことを語る場面がありましたが、不十分だと感じました。
 「花燃ゆ紀行」で、この時、玄瑞が龍馬に託した武市半平太宛ての手紙の一節が紹介されていましたが、手紙のその部分の原文が、宮地佐一郎氏の「龍馬の手紙」(講談社学術文庫)に掲載されています。
 すなわち、「此度坂本君御出遊被成在(あらせられ)、無腹蔵(ふくぞうなく)御談合仕候事。竟(つい)二諸侯不足恃(たのむにたらず)、公卿不足恃(たのむにたらず)、草莽志士糾合(そうもうししきゅうごう)、乍失敬(しっけいながら)尊藩も弊藩(へいはん)も滅亡しても、大義なれば苦しからず」(文久2年正月21日付)と。
 さらに宮地氏の同書では、「一カ月後の龍馬脱藩の基因がここに読みとれる」と記されており、いかに龍馬にとって大きな出来事だったかがわかります。それを、玄瑞が文に少し語るだけで済ませてしまうのは、物足りない気がしてなりません。
 

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック