音楽探訪30 京都探訪235 京都コンサートホールの「フランス歌曲の楽しみ」 福田清美氏の熱唱

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写真は京都コンサートホールのスロープから一階の様子を12日に撮ったものです。床が立体的に見えるような図柄になっています。スロープは、三階からするりと回って、二階を経由して、一階に通じています。ホール自体、かたつむりのような構造をしています。
 この日は午後2時半から「田隅靖子館長のおんがくア・ラ・カルト フランス歌曲の楽しみ」が行われ、家人と共に鑑賞しました。昨年の12月にも見に行きましたが、その時に拙ブログ記事にも記したように、入場料500円の1時間のミニコンサートです。その時以来の開催であり、あらかじめネットで申込みましたが、テノール歌手の福田清美氏による独唱、田口はるみ氏のピアノ伴奏で、その表現力豊かな熱唱ぶり、演奏に酔いしれました。
 歌曲は12曲プラスアンコール曲1曲の13曲であり、予定の1時間を10分余り過ぎましたが、それでもまだまだ聴きたいという思いに駆られました。アーン、ショーソン、グノー、ドビュッシー、サティ、コズマ、フォーレ、プーランク、ルイ・グリェーミの曲であり、特に心にしみたのは、サティの「ジュ トゥ ヴー」、コズマの「枯葉」、プーランクの「素敵なパーティー」、アンコール曲のルイ・グリェーミの「バラ色の人生」でした。
 サティの「ジュ トゥ ヴー」の「ジュ トゥ ヴー」という言葉は、「おまえが欲しい」という意味ですが、福田氏はこの部分を強い調子で歌い、その気持ちをよく込めていました。
 「枯葉」はイブ・モンタンで有名ですが、哀愁たっぷりに歌われていましたし、私にはイブ・モンタンへのレクイエムのように思えました。
 「素敵なパーティー」は戦後の闇市を舞台に、怪しげな人々が登場する歌曲であり、福田氏はコミカルな手振りや表情を交えて、楽しくリズミカルに歌い上げていました。
 「バラ色の人生」はピアフの作詞であり、ピアフの代表曲ですが、アンコールでこの歌の前奏曲が流れた時には、会場から思わず拍手が鳴り響きました。ピアフに自然と思いを馳せながら聴きましたが、恋愛の素晴らしさをを思い入れたっぷりに歌い上げ、心に深く響きました。
 最近はシャンソンやフランスの曲を聴く機会が減っていたので、久しぶりにその世界に浸ることができ、抒情たっぷりな世界を楽しみました。
 福田氏はパリのエコール・ノルマル音楽院を首席で卒業し、数々の音楽賞を受賞し、現在は演奏活動を続けながら奈良教育大学大学院の教授もされています。福田氏はなぜフランスの歌曲を歌っているのかと司会の田隅氏に尋ねられた時、出身地の津軽弁を用いて、フランス語との共通性があることをユーモアたっぷりに話し、会場を大いに沸かしていました。
 

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