京都探訪232 京大そばの喫茶店「進々堂」  自作短歌の周辺30 友の下宿を訪ね合った日々を題材に

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 写真は京大のそばにある有名な喫茶店「進々堂」を5月28日に撮ったものです。「おかげさまで85周年」の幕がかかっています。昔懐かしい喫茶店が残っていると、嬉しくなります。学生時代、何度となく「進々堂」の前を通っていましたが、その時は実際中に入ったことはなかったように記憶しています。
 しがない学生でしたから、喫茶店のコーヒー代は負担でしたし、飲むのは専らインスタントコーヒーでした。自分の下宿で飲む時もありましたし、友達の下宿でよばれることもありました。下宿は頻繁に訪ねあっていましたし、特に五回生(友達はみな一様に留年しました)の頃はよく友達の下宿で明け方まで酒を飲みながら、文学論やよもやま話をしていました。
 学生の頃喫茶店でわずかながら行ったのは、出町柳近くのクラシック音楽喫茶 「柳月堂」でした。今回はここのところは通りませんでしたが、今もなお営業していることを5月30日付の朝日新聞記事「古都ぶら」で知りました。クラシック音楽好きのH君という友人がおり、下宿にたくさんレコードが並んでいて、彼のところに行くたびにいろいろなクラシック音楽を聴かせてくれたのですが、そのH君が「柳月堂」に連れて行ってくれました。レコードをリクエストすると、そのレコードをかけてくれる(むろん、順番は待たねばならないのですが)というシステムです。むろん、音楽を聴くのが目的ですから、しゃべるのは厳禁です。
 「進々堂」のテーブル、椅子(長椅子)は昔ながらのアンティークなもので、店の雰囲気も学生街にある喫茶店といった趣きで、学生や先生らしき人々が本を読んだり、しゃべったりしていました。「茂庵」でホットコーヒーを飲んだので、ここではアイスコーヒーを頼みました。
 私も最初の三年間は大阪から通学しましたが、最後の二年間は下宿生活を送りました(そのために家庭教師のアルバイトもしました)が、下宿することによって、大学の存在が物理的にも心理的にも近くなりましたし、友達と深く付き合い、後から思えば充実した貴重な生活を送ることができました。下宿時代を題材にした自作短歌をいくつか紹介します。

 留年せし仲間の下宿を訪ねあひ毎夜のごとく酒酌み交はす
 文学論闘はしときに内心を互いに吐露す酒あふりつつ
 飢うる思ひひとかたならずクラシック流せる友の下宿を訪ぬ
 禅僧のごとく一人の境界(がい)を極めむといふ友の顔厳し

 下宿で友達同士とことんまで語り合ったという気がしますし、友の本音を聴いて驚いたこともありますし、自分も同じだと妙な安心感を覚えたこともあります。今の若者も忌憚なく意見を言い合う深い友達関係を築いてほしいと願っています。
 
  

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