京都探訪313 「京都の若冲とゆかりの寺」展 仏教思想を具現化した、芸術性の極めて高い宗教画

DSCN8482.JPG 京都高島屋で開催中の「京都の若冲とゆかりの寺」展を見に行ってきました。先週の木曜、毎日放送の番組「ちちんぷいぷい」で紹介され、20日までと聞いて、最終日に行きましたが、人気の画家の展覧会とあって混みあっていました(この後、大阪、東京、横浜と巡回されます)。細見美術館、若冲の菩提寺である宝蔵寺や、相国寺、金閣寺、銀閣寺など八ヶ寺が所蔵する若冲や弟子たちの作品が展示されています。
 若冲の作品を見るたびに、「生けとし生けるもの、皆仏性あり」という仏教思想を具現化した、芸術性の極めて高い優れた宗教画という気がします。すべての動植物に温かい目を注ぎながら、それでいて鋭い観察眼で克明に繊細なタッチで対象物を描いています。無常観という仏教思想もよく現れていて、黒い背景の中、二体のどくろを描いた「髑髏図」はその最たるものです。
 「糸瓜(へちま)群虫図」では、トンボやバッタ、カタツムリなどさまざまな虫がへちまに取りついて、へちまの実や葉が食い荒らされているところが描かれています。ここには虫たちの生命力あふれる姿と共に、荒らされるへちまの様子も細密に描かれており、自然の摂理や無常な世の実相を物語っている気がします。実際には、こういう情景はありえず、若冲の想像図ですが、それぞれの動植物の描写はディテールに富み、存在感があります。
 DSCN8481.JPGDSCN8484.JPGDSCN8485.JPG子年にちなんで、「鼠婚礼図」の一部の鼠が、展覧会の案内掲示板やポスターに使われていましたが、婚礼の宴会に興じる鼠や、遅れてきた鼠の姿がユーモラスに生き生きと描かれています。ユーモラスと云えば、布袋がおしりを出している姿も大胆で、発想の豊かさを感じます。

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