音楽探訪53 「加山雄三ラストショー」のライブビューイング1 2時間余りにわたる熱唱・音楽は生涯の親友
9月9日の「加山雄三ラストショー」を、映画館(京都駅前の「T・ジョイ京都」。京都ではこの一館だけでしたし、8月28日の午前の時点で、残席わずかになっていたので、慌ててすぐに電話で申し込みました)のライブビューイングで見てきましたが、胸が熱くなることしきりでした。休憩をはさんで実質2時間余りにわたって、加山さん一人で歌いきりました(第2部の始まりで加山さんのAIが歌い、次に加山さんが出てきてAIと一緒に「旅人よ」を熱唱する場面がありました)が、伸びやかな声は最後まで衰えることはありませんでした。馴染み深い名曲の数々に酔いしれましたし、いろいろな思いが去来して、これがホールでの最後のコンサートだと思うとしんみりとした気持ちにもなりました。
写真は「ラストショー」の公式ガイドブックです。映画館では販売していなかったので、後でネットで注文して、入手しました。
「ラストショー」の第1部は海に関係した歌が歌われていましたが、最初は「海、その愛」で、その世界に引き込まれました。今回は歌うだけでしたが、私がもっとも好きなのは、加山さんがその曲をピアノで弾き語りをするところで、その場面を思い出しながら聴きました。加山さんは歌った後、「人の幸せは自由度にあり、海には自由があるから、僕は海が好きなんだ」という意味のことを語っていましたが、確かに加山さんと海とは切り離せないという気がしますし、この曲には、夢や希望を与えてくれ、大きな愛で自分を受けとめてくれる海に対する気持ちがよく表れています。
ライブビューイングの観客は、やはり年配者が多いようでした。人それぞれに、思い入れが深いものがあるのではないでしょうか。
加山さんの歌を一番よく聴いたのは、中学生から高校生の時で、受験勉強の時などのBGMにしていました。加山さんが出演したテレビの音楽番組などから録音したオープンリール式のテープを繰り返し聴いていました。
若大将シリーズの映画を初めて見たのは「海の若大将」で、中学2年の夏のことでした。怪獣映画と二本立てで、それまで加山さんの存在は全く知りませんでした。スポーツに音楽に恋に生きる若大将の大学生活がまぶしく、その世界にすっかり魅せられ、憧れました。その冬に公開された「エレキの若大将」で歌われた「君といつまでも」や「夜空の星」は、大ヒットしました。「君といつまでも」は300万枚以上売れたにもかかわらず、レコード大賞には選ばれず(特別賞にはなりましたが)、それが大いに不満でした。加山さんは後年そのことについて、「自分の本業は俳優で、レコード大賞は歌手に与えられるものだから」という意味のことを語っています。外国へ行く場合、職業欄には「アクター」と書き、「シンガー」とは書かないということも明かされていました。音楽はあくまで生涯の親友であるという位置づけです。
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