テーマ:世界の民話探訪

映画探訪31 世界の民話探訪36 「美女と野獣」 ディズニー版とフランスの元の話

 ディズニー版の映画「美女と野獣」がテレビ放送されましたが、フランスのボーモン夫人が十八世紀に編集した物語に基づいているものの、いろいろな点で大きく違っています。ディズニー版では、ヒロインのベル(美しい女性という意味のフランス語)に横恋慕する男が登場し、さまざまな陰謀を巡らし、民衆を扇動して野獣のいる城まで攻め寄せますが、そのような男は…
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世界の民話探訪35 ニューカレドニアの童話3 「二人の姉妹」解説

 ニューカレドニア版「神隠し」ともいうべき話です。日本で「神隠し」と言えば、子供たちが急に行方知れずになってことを、神や天狗のしわざとしていう語ですが、「二人の姉妹」でも、妹が姿を消したのを、森の悪い精霊たちに連れていかれたことだとしています。どこの国でも人知を超えたことは、神や精霊のなせるわざだとしていますので、こういう種類の話に違和…
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世界の民話探訪34 ニューカレドニアの童話3「二人の姉妹」2 岩から聞こえる少女の嘆き声  

 夜になり、闇が部族全体をおおいました。両親は子供を捜し始めました。しかし、彼女を見つけられなかったので、族長の所に知らせに行き、族長は部族の者を集めるために、鐘を鳴らしました。族長はみんなに言いました。  「少女を捜しに行く人々を選びなさい」  選ばれた人々は急いで野原に行き、木々の間にも入ってゆきました。森はあまりに深かっ…
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世界の民話探訪33 ニューカレドニアの童話3「二人の姉妹」1  妹が行方不明

 ある日のこと、ある女が食べ物を捜しに二人の娘を野原に送りました。道のりが長く、二人の姉妹は午後遅くになって、ようやくたどり着きました。彼女たちはおなかが空いて、やまのいもを引き抜き、煮ようとしました。その時、彼女たちは火を持っていないことに気がつきました。一番よい方法は、家に戻って、何か燃えさしを捜して来ることでした。妹は一人で残るこ…
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世界の民話探訪32 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」7 解説2  

 前回書きましたようにいろいろと疑問がありますが、童話全体として見た場合、この話はスケールの大きい、巨大伝説の一つだと言っていいでしょう。小屋を占領してしまうぐらい蛇が大きくなるとか、這ってゆくと土をえぐり取って、丘を作ってしまうとか、這うとすごい地響きを立てるとか、それだけで現実離れした話に対する興味を、聞く者読む者に与えてくれます。…
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世界の民話探訪31 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」6 解説1  

 この童話「揺るぎない友情」には、分からないところが何箇所かあります。まず蛇の名前のユリポムですが、この言葉の意味が分かりません。フランス語の大辞典にも出て来ませんので、恐らくニューカレドニアの現地の言葉だと思われます。大蛇の姿を見て驚いたおばあさんが「ユリポム」と叫び、それ以降、童話の中ではこのユリポムが蛇の名前として頻繁に出て来ます…
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世界の民話探訪30 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」5 大蛇との再会

 神々しい巨大な蛇のユリポムは、数多くの輪を作ってとぐろを巻きながら、ユニュに身を落ちつけていました。彼(蛇)はやしの木をまるでわらを扱うように押してもぎ取っていました。その土地は巨大な蛇の重みで沈んでしまいました。それから彼は静かになり動かなくなりました。  若者のクヌジェイは喜びで心を満たされ、足を怪我するのも厭わずに、全速力で…
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世界の民話探訪29 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」4 蛇からの贈り物 

 蛇は悲しみに心が重たくなりながら、頭から外に出ました。蛇は最後にお別れするためにちょっと振り返ると、とぐろを巻いていた数多くの輪をゆっくりと伸ばしてゆきました。若者には友達の頭はもはや見えず、しっぽの部分も輪が数多く渦巻いていたために、見えませんでした。若者はしっぽの先が見える時を待ちました。すべての輪が伸びて、しっぽの先が進み出す時…
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世界の民話探訪28 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」3 大蛇との涙の別れ

 蛇はすっかり食欲をなくし、昼からずっと泣いていました。蛇はその時までおばあさんが自分の存在を知ってくれていて、彼女も自分のことを愛してくれているとばかり思い込んでいたからです。蛇は泣きながら言いました。  「おばあさんは自分のことを愛していないんだ。もう自分に会いたくないんだ」  夜が来ても蛇は泣き続けていましたが、その時、蛇…
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世界の民話探訪27 ニューカレドニアの童話2「揺るぎない友情」2 大蛇を悪魔と嫌う祖母

 おばあさんと少年は毎日ブニャを食べていました。少年は強くたくましくなっていきましたが、自分の分の食べ物は少ししか口にせず、ほとんどすべての食べ物を蛇のために取っておいたのです。蛇は毎日毎日少しずつ大きくなってゆきました。まもなく、その食べ物では、蛇にとって充分ではなくなってきました。  少年は青年に成長しましたが、一層自分を犠牲に…
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世界の民話探訪26 ニューカレドニアの童話2 「揺るぎない友情」1 少年と蛇の友情  

 草がまばらに生え、ところどころに茂みがあるだけの、もの悲しい単調なステップが、その時代、リフー島のギュムという地域を覆っていました。そこには一本の木も生えていませんでした。この荒廃した場所に、ここにしか見られない植物が生えていました。この植物は、子供たちが好んで口にする黄色がかった緑色の小さな実がなり、アティムと呼ばれていました。 …
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世界の民話探訪25 ニューカレドニアの童話1「五人の兄弟」解説  

ニューカレドニアの童話「五人の兄弟」の解説です。  「五人の兄弟」の話では、虚弱でみすぼらしく、四人の兄に軽蔑されていた一番下の弟が活躍し、立派な功績を上げ、一族の長になります。それができたのは、辛抱と知恵と無欲という美徳を持っていたからです。  辛抱というのは、兄弟たちに悪口をたたかれながらも、そういうことを意に介せず黙々と…
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世界の民話探訪24 ニューカレドニアの童話1 「五人の兄弟」   

 フェイスブックでも触れましたが、「ヤフージャパンのジオシティーズ」で掲載していた(開店休業中でしたが)拙ホームぺージ「関ヶ原の残党、石田世一文学館2」が、3月末を持って閉鎖されることになりました。そこに掲載している記事を、拙ブログの方に順次移していきますので、この方もよろしくお願いします。まず2002年に公開した「ニューカレドニアの童…
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世界の民話探訪23 フィンランド「氷の穴の横で糸紡ぎ」2 強欲で傲慢な継母の娘がもらった悪い箱

  10月1日のブログの続きです。   普通試練や試験は民話の場合、三つが多いのですが、この話では娘に与えられた試練は二つでした。老婆はそれを成し遂げた娘にお礼として二つの箱を持って帰るように言います。食事が振る舞われたとはこの話には書かれていませんが、空腹を満たしてから引き上げたのでしょうか。娘は同じ道を帰っていき、氷の穴の…
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世界の民話探訪22 フィンランド「氷の穴の横で糸紡ぎ」 糸巻きを湖の中に拾いに行く娘

  フィンランドの「氷の穴の横で糸紡ぎ」は、典型的な継子いじめの話であり、後半は主人公の女の子の善行の真似を悪者がしてその報いを受けるという話になっています。どこの国の民話でも、良いことをすれば良い報いを受け、悪いことをすれば罰を受けるという結末に落ち着くものがほとんどです。後半は日本の「舌切り雀」や「瘤取りじいさん」のような話を彷彿…
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世界の民話探訪21 スウェーデン「結婚式の招かざる客」 牧師が騙されることによって結ばれる二人

  スウェーデンの「結婚式の招かざる客」は牧師が騙されるという話ですが、これは教会批判云々というようなものではなく、割りとおおらかな内容になっています。  宿屋のひとり娘と家畜番の少年は仲が良く、少年が家畜を連れて山へ行くとき、必ず娘も一緒に付いていきました。娘はある時、仲良しのしるしとして木の根で指輪を作って少年にプレゼントしました…
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世界の民話探訪20 ノルウェー「うちの仕事」 妻に小言ばかり言っている夫が家事をするものの・・・

  ノルウェーの「うちの仕事」はいかに妻の家事が大変かを夫が身をもって知る話ですが、ユーモアを交えて語られています。この民話に登場する夫は、いつも妻に小言ばかり言っています。落語に「小言幸兵衛」という話がありますが、これもまた小言ばかり言っている男が出てきます。  草刈り場から帰って来た夫は、妻にろくろく家事をしていないと小言を言うと…
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世界の民話探訪20 ラップランド「海の乙女」 天人女房ならぬ海人女房

 ラップランドの民話「海の乙女」は日本の羽衣伝説と似たような話ですが、決定的に違うのは、乙女が羽衣伝説では天界から来た天人であるのに対して、この民話では海の世界に住む海人であることです。  もっとも、前半の展開は羽衣伝説とほぼ同じです。海から来た乙女たちが海から音もなく現れて砂浜で薄い衣を脱いで水浴びをしているのを、海の入り江が…
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世界の民話探訪19 デンマーク「怠け者のハンス」2

  ハンスを乗せた橇だけが走っているのを見た、領主の娘がその姿を見て、噴き出します。笑われたハンスは怒って、この娘に1年以内に思いがけないことが起こるようにという二つ目の願いをします。感情に駆られての願いというのも興味深いですが、これも伏線として生きてくるという展開です。  それから1年経つか経たないうちに、領主の娘が子を生みますが、…
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世界の民話探訪18 デンマーク「怠け者のハンス」 「ものくさ太郎」や「不精の代参」との類似性

 デンマークの「怠け者のハンス」は文字通り、怠け者が主人公の民話ですが、日本の御伽草紙にも怠け者を描いた「ものくさ太郎」という話があり、両者とも最後には幸せになるという点でも共通性があります。  なまぐさで働こうとしないハンスが母親から海に行ってバケツで水を汲んでくるように命じられます。ハンスは行こうとしませんでしたが、母親に火かき棒…
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世界の民話探訪17 「ペーダー・オクセ」2 牛と同じ名前の商人を息子にして願いがかなう夫婦

  性悪な教会守は、ペーダー・オクセという子牛を殺しておきながら、行方不明になったと農民夫婦に嘘をつき、本代として十ボンドをもらう予定だったものの、行方不明になったという状況では請求できないと言って帰って行きます。しかし、ずっと後になって教会守は、ペーダー・オクセという同じ名前の商人が遠くの町に住んでいることを知り、それを農民夫婦に告げ…
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世界の民話探訪17 デンマークの民話「ペーダー・オクセ」1 牛を預けた教会守に騙される夫婦

 どこの国の民話でもそうですが、良いことをすれば良い報いを受け、悪いことをすれば罰を受けるという結末に落ち着くものがほとんどです。しかし、デンマークの民話「ペーダー・オクセ」は悪いことをした者が罰を受けないどころか、さらにお礼までもらうのですから、腹立たしさを覚えてしまうのですが、おおらかなデンマークの国民性を語っているのかもしれません…
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世界の民話探訪16 中国・ヤオ族「月を射る」2 女が垂らした髪をよじ登り月にたどり着く男

 ヤーラががっかりしていると、ニーオが織りかけている錦を持ってやってきて、この錦を矢の先につけて射て、月を錦で包んでしまいなさいと言いました。その錦には家や草木や動物やニーオの姿が織り込んでありましたが、ヤーラの姿はまだこれから織るところでした。しかし、ヤーラはその錦を使って矢を射ると、月はすっかり錦に包まれて、月の火は消えて、今現在あ…
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世界の民話探訪15 中国・ヤオ族「月を射る」1 虎と鹿の力を借り矢を射て角ばった月を丸くする

 中国のヤオ族に伝わる壮大な月をめぐる話であり、月の模様の由来譚になっています。こういう月の模様の由来譚は世界各地にあり、その模様の解釈の違いに国や民族の独自性が現れています。日本では月の模様はウサギが餅をついているという解釈がなされていますが、このヤオ族では人間二人の姿です。ヤオ族は専ら山地で暮らす中国の少数民族です。  昔は月はな…
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世界の民話探訪16  ロシア「蛙の王女」2 宴会での妻の活躍と一転してのラストの悲劇

 王は王子たちに妻を連れて自分の宴会に来るようにという三度目の命令を出します。またもやイワン王子はしょんぼりして帰って来ますが、蛙の妻は人前に出せないという理由からです。それに対して、妻はイワン王子に「先に言ってください。私は後から行きますから。大きな地響きが聞こえたら王様に、うちの小さな蛙が小さな箱に乗ってやってくる音だとおっしゃって…
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世界の民話探訪15 ロシア「蛙の王女」1 蛙の妻が姫に変わり素晴らしいパンやじゅうたんを作る

  ロシアの民話の「蛙の王女」ですが、「蛙の騎手」の話と同様、蛙の皮が 焼かれて悲劇を迎えるという点で共通しています。 王には三人の王子がおり、ある時、王は王子に弓を射させ、その矢が落ちたところの娘と結婚するように命じました。運試し的な要素があるのでしょうか。一番上の王子が放った矢は、公爵の館の姫の部屋の前に落ちました。二番目の王子の…
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世界の民話探訪14 中国・チベット「蛙の騎手」3 蛙の夫の願いを果たせず死なせ自分も岩と化す妻

 蛙の皮を焼かれた夫が助かる方法が一つだけあり、蛙である夫がそれを妻に教えます。まっすぐ西に行き、紅の雲の神殿で神様に会い、神様が夜明け前にこのあたりを暖かくしてくれれば、自分は死なないで済むと言います。妻はその通りにして神に会い、神はその妻の必死の願いを聞き入れますが、一つだけ条件を出します。夜明け前に暖かくなることを、この地のすべて…
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世界の民話探訪13 中国・チベット「蛙の騎手」2 蛙の騎手の活躍・蛙の夫の皮を燃やす妻

 秋に年に1度の競馬会が開かれ、数百里以内の住民がすべて集まり、天幕を立て、神を敬い踊り飲んで過ごします。いわば「晴れ」のひとときですが、蛙だけはどうしても行かないと言って家に残りました。7日目の最後の決勝戦の日、突然、緑の衣を着たりりしくたくましい若者が緑の馬に乗って現れ、その競馬会に参加します。馬上で鉄砲を撃って三羽の鷹を落とし、馬…
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世界の民話探訪12 中国・チベット「蛙の騎手」1 3度目に成功する蛙の嫁取り

 貧しい夫婦に長い間子供が恵まれず、山の神に熱心に祈ったところ妻のおなかに子が宿りましたが、7ヶ月して生まれたのは蛙の子でした。異形の者が生まれるのは、日本では「一寸法師」の話がそうですが、「御伽草子」では、住吉大明神に参詣したところ、一寸法師が生まれたことになっており、両者とも神の授かり者という設定です。もっとも、一寸法師は普通の赤ん…
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世界の民話探訪11 モンゴル「愚かな王子と賢い娘」3 謎めいた王からの手紙の意味を読み解く王子の妃

 長い旅に出かけたまま便りがなかった王は3人の使者を送ってきますが、使者たちは王の手紙を携えており、王妃宛てのその手紙にはこう書いてありました。「おまえたちのところの北に、3本の馬捕り竿があるが、そのうちの2本を折って、残りの1本を家畜のところへ持っていけ。赤いかめの口を包み、赤い雄牛を捕らえてつなげ。よく切れるはさみを研げ。私は夏には…
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