韓国ドラマ探訪72 「海神」8 血塗られたチャン・ボゴとチェリョンの婚礼

 チャン・ボゴにとっての恩師ソル大人の死も衝撃的でしたが、チャン・ボゴの幼なじみであり、彼と常と行動を共にしてきたヨンの妻ハジンの死もまた理不尽さが感じられてなりませんでした。ハジンはソル商団の女性護衛兵であり、剣の使い手であり、同じ護衛兵のヨンと相思相愛の仲でした。その二人が晴れて結ばれ、ハジンは妊娠していたにも関わらず、チャン・ボゴとチェリョンの婚礼の護衛役を買って、ヨンムンことヨンジャンの姿を見つけたため、後をつけ、ヨンジュンの部下たちに殺されてしまいます。ヨンがハジンの妊娠を知って喜んだ直後のことだけに、ヨンの悲しみは察して余りありますし、その悲劇性が余計に強調されています。
 奴隷に身を落とされたヨンムンでしたが、武珍州の都督になっていたキム・ヤンによって救い出され、名前も新たにヨンジャンと名付けられ、彼の秘密部隊としての活躍を始めます。そのあたりは余りにうまくドラマが出来過ぎているきらいがありますが、チャン・ボゴが奴隷から蘇ったのと同じような起伏に富む運命の変転です。主人がイ大人からキム・ヤンに変わっただけで、相変わらず闇の存在です。ハジンはその毒牙にかかったわけですが、キム・ヤンは野望を抱いており、その片棒をヨンジャンは担ぐことになります。
 チャン・ボゴとチェリョンの婚礼は当然ないものと私は考えていましたが、それは見事に裏切られました。普通、主人公が愛する人とは別の人物と結婚するのはない展開だからです。チャン・ボゴはチョンファをかねてより愛していましたし、チョンファも同様でした。しかし、チョンファは自分への気持ちがチャンボゴを常に不幸をもたらせていたことで苦しみ、チャン・ボゴの将来のためにも自分のことは忘れてくれと言い放ちますし、またチョ大人もチャン・ボゴが清海鎮大使として大成するためには、ソル大人の娘のチェリョンと結婚する必要があり、チョンファに清海から去るように頼みます。チョンファはそれを受け入れ、都にいるキム・ウジンに仕えに行きます。チャン・ボゴもチェリョンとの結婚を決意し、2人の婚礼となるわけです。チェリョンはむろん、チョンファに対するチャン・ボゴの気持ちをかねてから知っていましたが、彼女もチャン・ボゴに恋しており、ようやくそれが報われた形になります。しかし、2人の婚礼が血塗られたものになったことは不吉ですし、これからの運命の転換を暗示している伏線かもしれません。
 この後の話の展開がどうなるか私は知りませんが、今のところ、チャン・ボコとチョンファは結ばれず、チョンファを恋しているヨンムンの思いも遂げられず、いわば三者三すくみの状態です。
 チャン・ボゴという英雄の物語に、報われぬ愛、耐える恋を絡ませているところが、韓国ドラマならではの味わいであり、その点で今のところ、「太王四神記」のタムドクとキハが一晩だけでも結ばれたのとは大きな違いになっています。

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