京都探訪338 東福寺2 重森三玲によって作庭された、方丈庭園の趣向の違う四つの庭 

 東福寺の方丈の庭園は東西南北に庭があり、それぞれに違うふうに作られて、その趣向の違いを楽しめます。いずれも重森三玲によって作庭されました。東福寺へはたびたび来ていますが、方丈庭園を見るのは約30年ぶりでした。
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 一番広い南庭は、巨石の列によって仙人が住む四つの「仙島」を、渦巻いた砂紋によって「八海」を、築山によって「五山」を表していると、方丈庭園のパンフレットに記されています。廊下に座って、ゆっくり庭を眺めている人が結構いて、自分たちもそうしましたが、心が落ち着き、穏やかな気持ちになりました。
DSCN1913.JPG 西庭は、サツキの刈り込みと砂地とを葛(かずら)石で方形に区切り、市松模様に図案化されて、「井田市松」と呼ばれています。「井田」は、井の字に等分した古代中国の田制です。
 DSCN1936.JPG 北庭も、市松模様になっていますが、西庭よりもその模様は小さく、敷石と苔によって作られています。30年程前に見た市松模様のこの庭の印象がとりわけ強く脳裏に残っていました。
DSCN1903.JPG 東庭は、円柱の石で北斗七星を、後方の生垣は天の川を表しており、壮大な宇宙を、象徴的に表現されているわけです。
 東福寺は鎌倉時代に創建されましたが、明治14年に焼失し、方丈が再建されたのは、明治23年のことです。重森三玲が方丈庭園を作ったのは昭和14年のことですが、禅寺の趣きを活かしつつ、近代的な芸術の要素も取り入れ、方丈庭園にふさわしい、独特の世界観を醸し出しています。南庭の四つの仙島である「蓬莱」「方丈」「瀛洲(えいじゅう)」「壺梁(こりょう)」、「八海」、「五山」、西庭の「井田市松」、東庭の「北斗七星」と合わせて、「八相の庭」と命名されていますが、三玲がこの庭に込めた並々ならぬ思いがうかがえる気がします。

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